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― All I need is that, otherwise that is all I need.

Feb.

26

2010

Black Book / Hills Have Eyes

Black Book / Hills Have Eyes Black Book / Hills Have Eyes

ポストハードコアバンドHills Have Eyesの1st.フルアルバム。
執拗なまでに徹底された無骨さで近年随一の男臭さを体現した多血漢サウンドのニュースタンダードです。

Black Book
Black Book

06年にリリースされた1st.EP『All Doves Have Been Killed』ではAtreyuに通ずる"オルタナティブメタル+エモ"のスタイルを西欧バンドならではの軽やかな切り口で体現、そこにポルトガル産という目新しさも加味して翌年にはここ日本でもなかなかの注目を浴びました。
それから3年半の月日を経てようやく辿り着いた自身初のフル作品―、同郷の盟友であるMore Than A ThousandのVo.バスコ・ラモスを監修に据えプリプロダクションから完成までに約4ヶ月もの時間を費やした本作はこれまでバンドとして培ってきた経験を仮想の物語に代替した言わば"Hills Have Eyesの歴史"をコンセプトの基に製作されています。

まず一聴してすぐに感じられるのがスタイルの大きな変化であり、前作でのオルタナメタルによる軽快さからラウドロック・サザンメタルを主体とした先鋭的なサウンドにベクトルを向け直した事で与わる攻撃性が格段に向上しています。
加えて重厚感を強調した低く太いロートーンを重用する事で新たに無骨な印象を自身の魅力として見い出しており、刺々しく且つぶっきら棒な感触を同時進行させる様は聴き手が圧倒されるほどに肉厚な男臭さを醸し出しています。
一方エモメタル・パワーメタルといったクサメロに繋がる要素も目覚ましい発展を遂げており、それを苛烈なサウンドの中に交える事で荒々しいラウドスタイルと洗練されたエモスタイルを見事に共存させています。
進化はスタイルだけに留まらずその他の要素にも影響を発揮、メロディーにおいてはVo.ファビオ・"エディ"・バティスタの表現力の飛躍でより際立ちを見せ、更にはアレンジ力の向上によりサビ・メロ部での転換がより印象強く感じられるetc...、あらゆる面で見違えるほどに凄味を増した要因には彼らのセンスや経験も然ることながらMTATのエッセンスを持ち寄ったバスコ・ラモスの貢献によるところも非常に大きいと感じます。

演奏能力・展開法・プロダクションなど全ての面において劇的な進化を感じさせる今作―、ここまで褒めちぎったのですからもはや私が述べるべき事はありません。

極太のラウドスタイルでイカツさ丸出しのオープニングトラック「Unneurotic」、
徹頭徹尾アドレナリン出まくりの秀抜オールドスクールサウンド「Late Night Games」、
頑なまでに貫かれた攻撃性とクサ過ぎるメロディーが破格の融合を遂げた「21.12.2012」、
個性の強いサザンメタル調を大胆な展開で傾がせる「Hey Hater!」、
"強印象のボーカルワーク×抜群のドラマ性"による超秀逸曲「Daydreaming Isn't So Good After All」、
ラウド・エモメタルにモダンなアプローチを用いて琴線を振るわせる「Heart Hit」、
パワーメタルとオールドスクールによる"荒々しいクサさ"に思わずガッツものの「The Believer」、
1st.EPをMTATにあしらった様な軽快且つヘビネスに富んだ展開に奮える「We Are Way Over You」、
スマートなメロディーラインと野太いブレイクダウンによるスタイリッシュクサメロ「Blazing Fire」、
底抜けにタイトな運びで止まる事の無い精気を発し続ける「Long Story Short」の全10曲、あまりの完成度に客観主義を自負する私ももはや主観のみでしか裁量出来ません...絶賛!

Released : 2010/01/15
Label : Unsigned
Origin : Portugal - Setúbal

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